15/08/2026
【外丸治「腹の中を見に行く」】
famAAでは、彫刻家・外丸治の個展「腹の中を見に行く」を、2026年8月22日[土]より開催いたします。
日本語には、「腑に落ちる」のように物事の理解を、「溜飲を下げる」のように感情の収まりを、身体の内側に起こる変化として表す言葉があります。「腹を割る」「腹が立つ」といった言い回しにも、腹を本音や感情のありかとして捉える感覚が現れています。そこには、私たちは世界を頭だけでなく、「身体」とのやりとりを通して理解している、という感覚が潜んでいるように思います。
外丸が自身のフィールドとする彫刻もまた、「身体」を通して形を生み出す表現です。木に触れ、刃を入れ、手を動かすうちに、像は少しずつ形を得ていく。それは、頭の中にある像をそのまま写し取ることとは異なるといえます。本展の木彫作品に現れるのは、なまず、蛙、熊、魚、鹿、虫など、外丸が実際に食べたことのある生き物たち。知識としてのみ捉えられたのではなく、食べることで身体に取り込まれ、いわば「腹で理解された」(=身体で理解された)生き物たちが、お面として姿を現します。
一方、新作の平面作品に現れるものには、まだ名前がありません。何かに見えそうでありながら、形も意味も定まらない。それらは何かを描いた像というよりも、身体から発せられる、言葉になる前の発話に近いのかもしれません。私たちの身体は、物事を言葉で理解するよりも先に、すでに何かを感じ、反応しています。外丸は、そこから発せられるものを、意味や名前の定まった像へと回収することなく、まだ名もない「何か」のまま和紙の上に留めます。
名前を持つ生き物と、名づけられる前のもの。身体に取り込まれ、腹で理解された像と、身体から発せられる言葉以前の発話。
本展のタイトルである「腹の中を見に行く」とは、外丸治の内面を覗くことではありません。外の世界が身体に取り込まれ、名前を持つ像となり、あるいは言葉になる前のまま発せられていく。その過程をたどりながら、外丸自身の世界理解の構造を見ることです。そしてそれは、私たち自身が世界をどのように受け止め、理解しているのかを、身体の側から問い直すことでもあるのかもしれません。
外丸の身体を通して、世界がどのように像となり、発話となるのか。その軌跡をたどる本展を、ぜひご高覧ください。期間中のイベントやお知らせは、famAAのSNS等で随時ご案内いたします。
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◉外丸治「腹の中を見に行く」
会期:2026年8月22日[土]〜10月11日[日]
開廊時間:12:00〜17:30
定休日:不定休(金・土・日を中心に開廊)
※作家在廊日:9月11日[金]、12日[土]、13日[日]
※アーティストトーク:9月26日[土]17:30〜
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◉外丸治(とまる・おさむ)
1980年埼玉県生まれ、群馬県育ち。2005年東北芸術工科大学大学院芸術工学研究科芸術文化専攻修了。彫刻家。
おもな個展として、「野生のまにまに」(2024年、GINZA6 蔦屋書店/東京)、「家に住まう山」(2023年、旧丸大扇屋/山形)、「外丸治 wood carving exhibition」(2023,2021年、+NOTION/東京)。
主なグループ展として、「Art Fair NAKANOJO」(2026,2024年、旧廣盛酒造/群馬)、「Art Journey to Explore the Beauty of Japan」(2025年、パークホテル東京)、「刀と彫刻 木と鐵のにほい 工藤将成 外丸治」(2024年、+NOTION/東京)、「TUAD ART LINKS 2024」(2024年、新宿髙島屋 美術画廊/東京)、「OBJECT」(2021,2020,2019年、京都岡崎 蔦谷書店/京都)、「宮崎国際現代彫刻・空港展」(2019年、宮崎ブーゲンビリア空港/宮崎)、「現代アーチストセンター 原風景」(2018,2017年、東京都美術館/東京)、「Selected Art Fair 2018 蒐集衆商」(2018年、spiral/東京)、「海の上を歩く 日本現代芸術展」(2016年、53美術館/中華人民共和国)、「アートキャンパス2016」(2016年、国指定重要文化財 旧風間家 丙申堂/山形)、「中之条ビエンナーレ」(2015,2013,2011,2009年、中之条町・群馬)
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famAA(ファマ)
山形県山形市本町1-5-19
やまがたクリエイティブシティセンターQ1 1階 1-H