19/09/2026
古学堂蔵書その7 「寛平御時后宮歌合 他」
これまで神道関連の本ばかり紹介してきましたが、古学堂には和歌に関する本も多く残ります。
今回はそのうち、平安時代の歌合(うたあわせ)をまとめた写本をご紹介します。
「寛平御時后宮歌合」
(かんぴょうのおおんときのきさいのみやうたあわせ)」
「寛平御時中宮歌合」
(かんぴょうのおおんときちゅうぐううたあわせ)
「永承殿上根合」
(えいしょう でんじょう ねあわせ)
「麗景殿女御歌合」
(れいけいでんのにょうごうたあわせ)
歌合は、歌人が左右に分かれて同じ題の和歌を詠んでその優劣を競い合う行事で、平安時代、宮廷で盛んに開催されました。
その中の一つ「寛平御時后宮歌合」は、現存する最も早い歌合の事一つとのこと。紀貫之(きのつらゆき)、紀友則(きのとものり)などの名前が見えます。
写真に見える紀貫之の一首を紹介します。
夏の夜の臥(ふ)すかとすればほととぎす鳴く一声に明くるしののめ
夏の夜にまどろんだと思うともうホトトギスが鳴き、朝明けを迎えていた、という夏の夜の短さを歌った一首です。
寛平といえば西暦890年頃。1000年以上前の人の心情が和歌という形で大切に守り伝えられ、現代に生きる私たちがそれを読み、その気持ちに共感することができる。
国が長く続くということがいかに恵まれたありがたいことかと痛感します。
〈古学堂蔵書その⑦〉
【書名】寛平御時后宮歌合 他
【主催】皇太后・班子女王 荘子女王他
【年代】 寛平年間(889〜898)・平安中期他
※書写時期不明
※現在蔵書・資料類は別の場所で保管しており、古学堂にはありません。
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